スーパーセールスの軌跡
《第15話》120%初回接客part2
前回の120%初回接客の後半にて、
「お客様との出会いからご契約いただくまでのプロセス(私たちは“住まいの道しるべ”と呼んでいますが…。)を箇条書きに表すと大変なことに、やるべきことの多さに驚いてしまいます。宿題をもらっている場合ではありません!」
と書かせていただきました。
ちょっと勘違いをされてはいけないので、追記をしたいと思います。
ご契約を頂くまでのプロセスはやらねばならないことがたくさんあるとは書きましたが、それを初回接客時にまとめて実施するわけではありません!(たぶん解っていただいているとは思いますが…。)
そして、「住宅営業の手法(常識)が私には非常識に思えるようになった」
とも書きました!
要は、ご契約いただくための仕事としては、やらなければいけない常識は多々あるが、本当にお客様が、ご契約(メーカー選定)をしていただくまでに必要なことは、個々に違うのではないか?
また、ご契約後でも十分にお伝えできることもあるのではと考えていくと、お客様から信頼を頂き、感動を与えられるのであれば、今までの常識を破ることもできると考えました。
いくつかの事を書いていきますが、今回は、私が一番重要と思っていることを説明しようと思います。
2)第一印象
“第一印象から決めていました! 宜しくお願いします!!”
とんねるずさんの番組「ねるとん」でよく出てきた異性への告白でした!
男女5~6名が一種の公開合コンをテレビでやっていた番組です! 当時は“ねるとんパーティー”とも言われて、かなりのブームにもなっていました!
イベント会社での企画でもかなり“ねるとんパーティー”が行われていた時代がありました!
これを懐かしいと思った方、または参加した方も多いのではないでしょうか?
また、柳沢慎吾さんの“あばよ!!”というギャグもこの番組からのヒットでした!
なぜ、私がこの話から始めさせて頂いたかといいますと、今も昔も気がついてみると、人生の中で第一印象が決め手になることが、どんなことでも多いということです。
それを、このテレビでは。結果として流行語になっしまいましたが、それこそが全ての出会いのキーポイントなのです。
また、同時に“あばよ!”も私の120%初回接客では大きなポイントにもなっているのです。
ちなみに、皆さんでご結婚されている方。結婚のきっかけはどのようなことでしたか?
私の家内との馴初めも、第一印象でした!
逆の意味でしたが…。
お互いに、「気取ったやつ!」「高飛車な子!」
でした。
それだけ第一印象とは、良くも悪くも大切なことだということです!
住宅の営業とは?
と聞かれると、皆さんは何といいますか?お客様ならどのような印象をお持ちだと考えていますか?
何か頭に浮かびましたでしょうか?
例えば、展示場で接客をされた場合ですと…。
- 満面の笑顔をする人
- 展示場は初めてですか?と聞く人!
- 土地があるか聞く人
- 自社の商品の説明を一生懸命する人。
- 構造の説明(自慢)をする人
- 建築予定や予算を聞く人
- お休みの予定を聞きたがる人
などなど…。
でも、これを聞くのは業務として当たり前です。
ですので、お客様もある程度は覚悟していますので、構えた状態で来場してきます。
以前、私が他の展示場を回っていたとき、上記のようなことを必ず聞かれ、あれこれと説明を受けてきました!
面白いことに、段々といろいろなメーカーの構造や考え方を聞いているうちに大体のことを覚えてしまい、一種のメーカーオタクになってしまいました!
ただ、営業さんの名前は覚えていませんでした!
なぜなのか…?
また、どんな話をしてくるのかも、大体わかるようになってしまい、上記のような質問をされても、切り替えしができるようになっていました。
要するに、どこのメーカーに行っても、そんなに大差が無いということです。
大手か、自分が興味のある構造のメーカーならば、CMや話題性を活用して、良いと思っていることを確認して、納得しに来るくらいです。
でも、事実として、前記に記したように、あまり営業の名前を覚えていないのです。
そこに大きなポイントがあるのです。
それが “気づき”です。
特に私どものように、たくさんの広告宣伝費を使っていない中堅のメーカーは、実はかなりの企業努力によって知られていない中で、高性能で自慢のできる商品をたくさん持っているのです。
大手さんと比較されてしまえば、“第一印象”は敵わない状況です。だからこそ個々の“第一印象”に勝機があるのです。
それでは、私の思う第一印象について話したいと思います。
まずは清潔感、服装身だしなみです。最低限の常識だとは思いますが、これほど他社との区別のつかないものは無いです! どこのメーカーもこの点は常識だと思っているからです。
だからこそチャンスも大いに有りです!
私の職場はちなみにクールビズです! ただのネクタイはずした、内閣の方々のようではではありません! ワイシャツ・カフス・ジャケットまで口うるさくチェックしています。
髪型も床屋で切ってきたら、NGです。必ず情報誌に出て話題になっている美容室へ行かせます。
会社の決まりはありますが、割と自由にしています。
私の中での建築のキーワードには“女性”が大きく締めていると思っています。
奥様から見た印象…。とても大切です。
私の机の上には、トレンド雑誌やファッション誌ばかりです。
もう一度、良く鏡を見て、自分がどのように写っているかを確かめてはいかがでしょうか?
ただし絶対の約束事は必ず名札をつける事! 名前を覚えていただくことが条件ですから…。
ただ、これだと格好良くさせているだけみたいなので、補足しますが、格好つけるためではありませんのでご注意下さい! あくまでもお客様から見たときの印象をよくするための対応です。
例えばそれ以外では、展示場の前では、必ず誰かが掃除や水撒きをしている。作業着を着て、草むしりをして汗をかいている。
などなど、以前に記した人は手を汚し、汗をかく事に感動があるの実践です!
そして、いちばん肝心な接客での第一印象ですが、これが問題です!
私の場合、家の事はほとんど話をしません!
それは、なぜかといいますと…。
お客様に“聞き耳”を持ってもらいたいからです。
先ほど説明したとおり、住宅営業はこのような人と、お客様も理解したうえで来場していますので、同じような内容を話しても、人は1割も聞いていません!
「あそこの営業と同じ事を言っている」程度しか思ってもらえないでしょう!
ある意味お客様は、当たり前のことを言ってくることに期待をしていますから、まんまと期待を裏切ってあげることこそが、“度肝をぬく”ことになるのです。
私が、話をする言葉の一例を紹介しますと、
- いきなり「たくさん見てきて疲れましたでしょう! 冷たい飲み物でも飲みます?」
- 構造の話をすると2時間はかかりますが、聞いてみますか?
- 他社と違って当社の構造はすごいので企業秘密で教えません!
- 当社は在来工法ですから…。他社では弱いと言われましたよね?
正解です!
火災にも弱いと言われましたよね? 大正解です!
どれも、普通なら言わないトークですよね!
中には、怒りだすお客様もいます。怒りだす上司もいます。当たり前です!
でも、少なくともこの話をすると100%お客様は私の話を聞いているのです!
私も、一人の社会人として、いい加減なことをしようとは、一切思っていません!
お客様に120%真剣だからこそ、お客様に私の話を聞いてもらいたいのです。
今、この一瞬でも私の思いを真剣に聞いていただけるだけのパワーをぶつけられれば、相手は必ず、答えてくれるはずです。
それに答えない人は、間違えなくご縁の無い方ですので、何時までも追いかけてしまうと、コミットが消えてしまうので、潔く、“あばよ”と言ってあげられることが、自分の為、そしてむやみに追い掛け回されて迷惑するお客様のためです。
でも、潔く“あばよ”といえるくらい真剣に接客をすれば、第一印象が良いか悪いかは別として、心に残っているはずです!
自分から追わなくとも、再来場される可能性も多々あります!
私たちの夫婦も最初はそうでした!
営業として、顔と名前を覚えてもらうこと!
それこそが生き残るための原点であります!
「第一印象で決めていました!お願いします」
きっとお客様から言ってもらえるときがやって来ます!