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【再生】和のゐ角館

こんにちは。住宅比較の森田です。

空家問題が深刻化しており、官民の連携が要されているなか注目したいのが地方古民家等の再生事業。

今回は6月4日の住宅新報より、秋田県にある蔵を宿に再生して営業する「和のゐ角館」をご紹介します。

武士の世界観を再現・西宮家武士蔵

「和のゐ」には3つの蔵の宿があります。陰影が独特で、武士道のミステリアスな世界観の演出となっています。薄暗く窓が小さい蔵の構造を逆手に取ったデザインです。

施工会社と相談しながら、昔ながらの内装イメージを残すようにつくっていったとのこと。建物が古いからこそ、その魅力を邪魔しない配慮があります。インテリアも武士が暮らしていた時代を想起させる刀や鎧兜等が置かれています。照明もデザイン会社と打ち合わせて効果的な演出となるよう工夫されています。

楽しめる演出と快適さの両立

反物蔵は三つの蔵のうち一番古く、江戸時代末期の建物です。毎週木曜日と金曜日に部屋の中で日本舞踊を鑑賞することができる特別プランあり。

全ての蔵は、インバウンドを意識してできるだけゆったりとした空間をつくっています。大きなスーツケースを持ち込むことを想定して、西宮家武士蔵では2階をつくっています。天井の梁に頭をぶつけないように気を使った設計になっている工夫も。

武士の世界観ですが、床暖房があるため秋田の寒さも気になりません。

じわじわと人気に

2020年3月、ちょうどコロナの時期と重なってしまったオープンで、期待していたインバウンド客は当然来ませんでしたが、県民割の利用は多かったとのこと。宿1棟貸し切りというのが、プライベート空間で安心だと功を奏したようです。

現在は台湾や香港などのアジア圏を中心に海外客も増えているようです。

宿泊客は、まず貸し切りの宿の広さにびっくりし、つぎに武士ワールドの調度品に感激するそう。鎧が夜中に動き出さないかと怖がるお客さんもいるのだとか。

古民家ということでインフラ面を心配する外国客も多かったようですが、実際に泊まると満足度が高く、すっかりエリアの特徴に合致した人気宿となっています。

新型コロナ流行時期には、郊外でのコワーキングスペースが増えていたように記憶しています。規制が緩和された今、和のゐのように地方の古民家再生を推進することで、観光客のインバウンド効果、地域の盛り上がりへとつながることが期待できそうです。

その経済循環加速のために、空き家の所有者にたどりつける対策をしていく大切さを感じる記事でした。

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