スタッフブログ
【宅建勉強会の軌跡】第34話
~ 教える側としての宅建勉強会 惨敗 ~
2月から宅建勉強会が始まった。
生徒さんは6名。Tさんが講師で私は補助講師。
毎回の勉強会資料をまとめて、宿題を作る。
今回は、水曜日の夜クラスがあり、銀行員の方が仕事帰りに3名勉強会に参加した。
授業が進むにつれて、銀行員の方々が仕事の都合を含めて休みがちになってきた。
その時に、Tさんが言っていたのは、
「牛を水辺に連れて行っても、水を飲むか飲まないかはその牛次第だ」だった。
私は、その雰囲気に飲まれ、「勉強するのもしないのもその人次第だな」
と思っていた。
5月頃になると、銀行員3名は全員不参加になり、連絡も取れなくなってしまった。
振り返ってみると、自分も【いかに勉強会をサボるか】を考えていた頃を思い出す。
【第13話、14話、18話、19話参照】
社長からは、【休むようになったのは講師が原因だろう】と言われたが、
私もTさんも【生徒さん次第でしょ】と正直思っていた。
Yくんは水曜日の昼の部で参加していたが、結果的にその銀行員の不参加が悪影響で
あったことは間違いなかった。
恐ろしい結果が待っていた。
その年は、なんと6名全員不合格となってしまった。
Tさんと私は、言い訳をして自分を正当化して守るしかなかった。
そこに反省はきっと生まれていなかった。
【宅建勉強会の軌跡】第33話
~ 新たな仲間 Yくん登場 ~
2月から新たに【宅建勉強会】が始まった。
その前に、弊社に【Yくん】が入社してくれた。
Yくんは、いまでも弊社で活躍してくれている。
会社にとっても私にとっても無くてはならない人材だ。
(ただ、Yくんも【宅建試験】で【5回落ちて6回目で合格】という、それはそれで【成長の物語】があるが、
それはまた別の話ということで。。。)
以前【第29話~第31話】で登場してくれたAくんの同級生であるYくん。
当時20才。フリーターだった。
Aくんが【空地空家調査をしていて人手が足りないから、一緒に仕事しない?】と声を掛けてくれていたらしい。
Yくんも、アルバイト先の仲良かった人が大量に退職しようとしていた時で、ちょうど良いタイミングだったそうだ。
Aくんと業務を一緒にやれるのならと、入社してくれた。
2月入社で、そのまま【宅建勉強会】に参加となった。
Yくんからすると、初めて正社員として就職した会社で、急に定休日に【勉強会】と言われて面食らったそうだ。
Yくんは、中学校時代に名門サッカーチームのジュニアユースに所属していた実績とガッツがあるが、
勉強はあまり得意ではないとのことだった。
私も一応、生意気にも【教える側】として(T先生の補助ではあるが)、接する以上、
しっかりフォローしようと決めるのだった。
【宅建勉強会の軌跡】第32話
~ 宅建合格 だがすぐに次の任務 ~
宅地建物取引士試験にやっと合格した。
合計7回目の試験にて、本当に【やっと】である。
県庁にて宅地建物取引士の登録を終え、【宅地建物取引士証】の交付を待った。
合格して登録しただけでは、まだ業務で活用できない。
【宅地建物取引士証】の交付を受け、ようやく重要事項説明が出来るようになる。
12月に合格発表、そしてまた2月から新たなメンバーで「宅建勉強会」が始まる。
Tさんが先生で、補助として勉強会に参加となった。正しく【次の任務】である。
弊社は火曜日と水曜日が定休日なのだが、宅建勉強会は水曜日。
Tさんは、火曜日は宅建勉強会の準備をしていた。
火曜日には【教えるための準備】として、Tさん自身が受験した時に使っていた参考書をよく読み込んでいた。
その参考書は、インデックスが付けていて、いつでもそのページが開けるようになっていた。
自作とのことだった。私もいまだに真似している。
【先生になって、生徒8名合格したら宅建勉強会を卒業。】
Tさんが社長と約束したことだった。
Tさんはもともと、「宅建なんか無くても仕事は出来るよ。」と言っていた。
私も少なからずその言動で【負の影響】を受けていた。
それが、自分で宅建資格を取得し、180度考えが変わっていた。
「住宅業界にいる以上、宅建は持っていなかったらダメですよ」と、
Tさんは生徒さんに話していた。
Tさんと一緒に、先生としての勉強会が始まります。
【宅建勉強会の軌跡】第31話
~ 最後の本番 ~
10月の第三週目の日曜日が【宅地建物取引士本試験日】。
年に一度しかないため、その日のために準備する。
【頭の中に知識を溜め込み、その知識を開放する日】。
模試で良い点を取っていても、小テストで良い点を取っていても、
その日に発揮できなければならない。
8月から毎週、市販された模試や、全国宅地建物取引協会が主催する模試等を受けていた。
だいたい合格ラインの周辺に自分の成績がいた。
【宅建業法】の間違えた所だけ抜粋したものを作り、見返せるようにした。
最後の2週間は、宅建勉強会メンバーと追い込みで勉強した。
【同じことを繰り返しやる】ことが出来る精神力がある人は凄いと感心した。
【本番】
緊張や後悔はなく、清々しい感じだった。
本試験は2時間。午後1時~3時。
試験会場に11時30分に着いた。
会場まで歩いていくと、各学習塾の職員が、【試験直前!最終チェック項目30選!】
みたいなものを配っていたりする。それを見て、改めて法改正項目の最終確認出来た。
とても有難かった。
試験は見直しの時間を含めて、ちょうどよいタイミングで終了した。
試験会場からの帰り道、Aくんは「やばいです」しか言わなかったが、おそらく受かっているだろうと予測していた。
試験結果は、私もAくんも【合格】。
7回目の試験で、やっと【宅地建物取引士】に合格した。
嬉しさより、感謝が勝った。
もっと嬉しいと思っていた。
逆に、今後は、自分で重要事項説明書を説明するのだという、未来を見ていた。
早速、県庁へ【宅地建物取引士証】の申請に向かうのであった。
ここまでが【生徒編】でした。明日から【先生編】に入らせて頂きます。
【宅建勉強会の軌跡】第30話
~ 勉強成果分析 どこが弱い ~
宅建本試験まで残り3ヶ月を切った、7月中盤。
講師のTさんから、抜き打ちで過去問をやるとの話があった。
「今年は8月下旬までに過去問10年分を満点取れるようにしよう!」
「そして9月と10月本試験まで、予想問題を解いていこう!!」
とのことでした。
実際、過去問は丸暗記してしまったところもあり、応用問題への対応力が欠けていることが分かる。
もしかしたら、この【丸暗記】が原因なのでは・・・。
過去問を解いていく中で、ウィークポイントをTさんが見つけて話してくれた。
【一番点を稼がなければいけない、【宅建業法】をしっかりやろう】とのこと。
【宅建業法】は、50点満点中20点配点の一番のボリュームゾーン。
ここが、いままで平均で【15点】だというのだ。
合格している人の【宅建業法】は平均17点。
確かに、ここ数年、1~2点差で不合格だ。
ここを埋めるよう、【宅建業法】に集中した。
Aくんは、過去問もだいぶ解けていたし、選択解答肢も2つまでは絞れていた。
予想問題も、Aくんは30点を超えていた。
私も、去年よりは勉強していたし、Tさんから、休日と夜中に【勉強していますか?】と
連絡がくることにも慣れてきた。
あと、Tさんから「いつも9月に入るとボーっとしていることが多いけど、何だろう」と言われ、よく分からなかったが、
【インフルエンザの予防接種かも】ということになり、
今年は注射しないことにした。よく私のことを見てくれているな・・・。
確かに、調子が良かった。【眠気】が、かなり違うように思えた。有難い。
Aくんも私も、本試験前約50日間は、20時~23時まで勉強した。
【もっと前からやっておけば余裕で合格だったかも】
結果、負け犬がいつも思うこと。
最後の追込みでいつも思うこと、最適解は、【毎日コツコツ勉強】だ。
いよいよ、【最後の本番を迎える】。
【宅建勉強会の軌跡】第29話
~ 本当に背水の陣 絶対合格する秘策 ~
【宅建試験に6回も落ちるバカがいるのか・・・】
ここまで自分が【頭が悪い】とは思っていなかった。
営業成績はあまり文句を言われたことは無いし、
それほど営業で劣っていると思ったことはなかった。
ここまで追いつめる(られる)と、【会社を辞める】か【開き直ってやり切る】かだ。
もちろん、会社を辞めるつもりはないので、【開き直ってやり切る】と決めた。
Rくんの同級生、Aくんが入社してくれた。
Aくんも宅建勉強会に参加することになった。
Aくんは笑顔が可愛い、今どきの男の子だ。勉強は出来そうな感じ。
見た目からも分かる、周りに好かれるタイプだ。
同じ事務所にてAくんも一緒に働いていて、講師のTさんも同じ事務所なので、
毎日顔を合わせる。
【夜、事務所で勉強してから帰る】
講師のTさんから言われていることは【 勉 強 時 間 の 確 保 】。
【quality(質)】 より 【quantity(量)】。
なぜならば、どこが試験に出るか決まっていないから。
Tさん曰く、「【テストに出る範囲】はもう分かっているでしょう。だからあとは【勉強量】です。」とのこと。
勤務日は仕事終わりに【事務所で勉強してから帰る】が中心となった。
周りに支えられて、自分の弱さがカバーされている。
人間、どうしても【強み】と【弱み】がある。
私は、【誰かと一緒に】が今までの習慣だったことがよく分かった。
これが掴めてきたので、【誰かと一緒にやる】は通常スタイルで、
【自分でやる時間も作る】をプラスすれば良い。これはすごい【秘策】だ。
Aくんは、Rくんと似ていて勉強をしっかりやるタイプなので、とても助かった。
一緒に、仕事終わりの夜の事務所で、勉強し続けていった。
【宅建勉強会の軌跡】第28話
~ 不合格の事実を受け止める ~
またまた宅建試験不合格となり、本当に落ち込んだ。
今までは、不合格になってもそこまで落ち込んでいなかったが、今回は質が違う。
どんな顔して仕事をしたら良いか。
当時はとても悩んでしまった。
今だったら、【過去は変えられない。正面から受け止めて、今後はどうしていくか。】
自分と約束し、周りに宣言すれば良いと思うのだが、当時は受け止めきれなかった。
N社長と講師のTさんの顔を、数か月間まともに見ることが出来なかった。
私が【丸刈りにした】ことについて、【本当に反省しているならスキンヘッドだろう。どっちにしてもハゲてるんだから。】と、N社長が、全社員の前で言って頂いたことで、少し気持ちが楽になった。
Rくんにも申し訳ない気持ちでいっぱいだった。ただ、恥ずかしいと思ってしまった。
恥ずかしいと思う気持ちは、おそらく【自分は本当は出来る人間だ】と思っている現れで、プライドが高いのだ。
【不合格の事実を受け止めていたらどうだったろう】
【自分は人より劣っているのだから、合格した人の倍は努力してトントンだ】
と思える人にならねばならない。
不合格になり、少し時期を空けて冷静になった時にそのように思える。
ただ、私の悪い癖は、【喉元過ぎれば熱さを忘れる】だ。
これを何度も人生で体験している。
おかげさまで、その期間(周期)は短くなっているし、自分で気付けるようにもなってきている。
今後はどうするか。
【自分は出来ないのだから、人一倍やらなければならない】と思う訓練から始めなければいけない。
プライドが高い。
この目標達成と関係ない所で私の中に陣取っている【人からよく見られたい自分】は、
この機会に決別して、【何回も落ちているバカなんです、私】と言える訓練を始めた。
2月からまた宅建勉強を開始した。今度こそは【コツコツ勉強して合格する】と宣言した。
【宅建勉強会の軌跡】第27話
~ 宅建本試験 6回目の受験 ~
8月頃から、仕事終わりに会社で勉強していく生活が始まった。
だいたい21時から勉強開始し、24時までという流れだ。
私は「商談があるので今日は勉強会参加できません」と講師のTさんに言うと、
「本当に??」
「商談終わったら戻ってきて30分でも勉強しなよ」
「いや、家でやります」
「本当に???」
上記のやり取りをたまにしていた。
ただ、全話で登場したRくんは、ほぼ毎日19時~23時まで会社に来て勉強していた。
本試験1ヶ月前の9月中旬の模試。
合格ライン35点のテストで、私は33点だった。
Rくんは26点。
私は、今の感じでやっていけば最後は合格ラインに乗って今年こそは合格と思った。
【ここに大きな落とし穴】があった。
Rくんは、19時~24時に時間を拡大して毎日勉強していた。熱冷ましのシートをおでこに貼っていたりしていた。
私は、21時くらいから24時まで、たまに仕事を織り交ぜながら勉強。
本試験直前の模試。
合格ライン34点のテストで、私は32点。Rくんは32点。
Rくんは法学部に通っていて、【権利関係】は得意と言っていたのでそこは点数取れていて、
【宅建業法】で点数を稼ぎ出していた。
私は、万遍なく各分野平均点で、これと言って得意分野がなかった。
いわゆる【無難な点数】といった所だ。
本試験日。
自己採点は、私が30点。Rくんが31点。
通常、合格ラインは33~35点程度だったので、2人とも【落ちた】と思っていた。
しかし、各大手塾の予想合格ラインは、30~32点だった。例年より低く出ていた。
Rくんは、【落ちた】と思っていたらしく、戒めに合格発表前に【スキンヘッド】にしていた。
一ヶ月後の合格発表。 合格点は31点! Rくん合格。
私は、生まれて初めて【丸刈り】にした。
【宅建勉強会の軌跡】第26話
~ 宅建本試験に向かって 刺客Rくん登場? ~
宅建勉強会、講義(授業)も中盤の6月頃、新しいメンバーが生徒として途中参加で加わった。
彼はRくん。当時大学1年生。
大学でも【宅建講座】を受講している。
宅建勉強会が行われている水曜日が大学の講義全休だったため、
勉強会に参加を希望してくれた。
「何で宅建勉強会に参加希望?」
「兄が大学1年生で宅建を取得していたのと、父から「取れ」との一言があったためです。」
「そうなんだね。」
実はRくん。弊社社長の次男なんです。
現役大学生で、後ろの扉が閉まっているRくん。
私はひそかにこう思っていた。
【Rくんが参加するのは、N社長が私を合格させるための施策なのではないか】と。
N社長は、今まで下記のような手を打ってくれていた。
・お弁当代作成
・先輩営業マンTさんが講師
だが、合格出来なかった。
小学生のころから知っているRくんが宅建勉強会に参加し、
Rくんが受かって私が落ちるようなことがあれば、これは大変だ!
【これを狙ったのか】と、考えていた。
やるしかない!
Rくんは8月末くらいからスパートをかけていた。
大学が終わってから直接住宅比較の事務所に来て、19時~23時くらいまで
自習していた。
Rくんが勉強していてくれるおかげで、私も一緒に勉強するようになった。
「Rくんが受かって私が落ちたら、本気でマズい」
N社長がRくんに宅建を取得させたい気持ちで勉強会参加なのだと思うが、
私は、【私が勉強するための刺客】をN社長が放ったと、今でも思っている。