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宅建勉強5月28日(土)

2022.05.28

問5

Aは、中古自動車を売却するため、Bに売買の媒介を依頼し、報酬として売買代金の3%を支払うことを約した。Bの媒介によりAは当該自動車をCに100万円で売却した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. Bが報酬を得て売買の媒介を行っているので、CはAから当該自動車の引渡しを受ける前に、100万円をAに支払わなければならない。
  2. 当該自動車が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合、CはAに対しても、Bに対しても、契約不適合を担保すべき責任を追及することができる。
  3. 売買契約が締結された際に、Cが解約手付として手付金10万円をAに支払っている場合には、Aはいつでも20万円を現実に提供して売買契約を解除することができる。
  4. 売買契約締結時には当該自動車がAの所有物ではなく、Aの父親の所有物であったとしても、AC間の売買契約は有効に成立する。

解説

  1. “Bが報酬を得て売買の媒介を行っているので、CはAから当該自動車の引渡しを受ける前に、100万円をAに支払わなければならない。”誤り。通常は、売買目的物の引渡しと代金の支払いは同時履行の関係にあります。よって、本件の場合も同様に、Aから自動車の引き渡しを受ける際に代金を支払います(民法533条)。
  2. “当該自動車が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合、CはAに対しても、Bに対しても、契約不適合を担保すべき責任を追及することができる。”誤り。契約不適合を担保すべき責任は売買契約の売主が負う責任です。よって、売買を媒介したBに対して追及することはできません(民法562条)。
  3. “売買契約が締結された際に、Cが解約手付として手付金10万円をAに支払っている場合には、Aはいつでも20万円を現実に提供して売買契約を解除することができる。”誤り。手付解除は相手方が契約の履行に着手するまでに行わなくてはならないので、いつでも解除できるわけではありません。Cが契約の履行に着手した後は、Aから手付解除をすることができなくなります(民法557条1項)。
  4. “売買契約締結時には当該自動車がAの所有物ではなく、Aの父親の所有物であったとしても、AC間の売買契約は有効に成立する。”[正しい]。他人物売買であっても契約自体は有効に成立します(民法561条)。このとき、Aは父親の自動車の所有権を取得して、Cに移転する義務を負います。
    したがって正しい記述は[4]です。

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