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宅建ブログ7月20日(水)
2022.07.20
問38
宅地建物取引業者Aの行う広告に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- Aが、都市計画法第29条の許可を必要とする宅地の分譲をする場合、Aは、その許可を受ける前であっても、許可申請中である旨表示して、その宅地の分譲の広告をすることができる。
- Aが、宅地建物取引業法第65条第2項の規定により業務の全部の停止を命じられた場合でも、Aは、停止期間経過後に契約を締結する宅地については、停止期間中に、その販売の広告をすることができる。
- Aが、建物の貸借の媒介をするに当たり、依頼者からの依頼に基づくことなく広告した場合でも、その広告が貸借の契約の成立に寄与したとき、Aは、報酬とは別に、その広告料金を請求できる。
- Aが、建物を分譲するに当たり宅地建物取引業法第32条の規定に違反して誇大広告をした場合は、その広告をインターネットを利用する方法で行ったときでも、国土交通大臣又は都道府県知事は、Aに対して監督処分をすることができる。
解説
- “Aが、都市計画法第29条の許可を必要とする宅地の分譲をする場合、Aは、その許可を受ける前であっても、許可申請中である旨表示して、その宅地の分譲の広告をすることができる。”誤り。都市計画法の開発許可、建築基準法の建築確認等、宅地建物に関して必要な許可・確認が得られた後でなければ当該物件の広告をすることはできません(宅建業法33条)。よって、Aは「許可申請中である旨表示」したとしても広告をすることはできません。
- “Aが、宅地建物取引業法第65条第2項の規定により業務の全部の停止を命じられた場合でも、Aは、停止期間経過後に契約を締結する宅地については、停止期間中に、その販売の広告をすることができる。”誤り。広告をすることも業務の一部なので、業務の全部について停止処分を受けたときは、その停止期間中に広告をすることはできません。停止期間経過後に契約を締結する宅地であっても同様です。
- “Aが、建物の貸借の媒介をするに当たり、依頼者からの依頼に基づくことなく広告した場合でも、その広告が貸借の契約の成立に寄与したとき、Aは、報酬とは別に、その広告料金を請求できる。”誤り。通常の広告費用、通常の物件調査費用は宅地建物取引業者の負担となります。本来の報酬と別途受領することができるのは、依頼者からの依頼に基づく特別な広告や調査の費用に限られ、これらを受領するためには、依頼者に事前説明して同意を得ておくことが必要とされています(解釈運用の考え方-第34条の2関係)。
- “Aが、建物を分譲するに当たり宅地建物取引業法第32条の規定に違反して誇大広告をした場合は、その広告をインターネットを利用する方法で行ったときでも、国土交通大臣又は都道府県知事は、Aに対して監督処分をすることができる。”[正しい]。誇大広告等を行うことは法で禁止されています(宅建業法32条)。規制対象となる広告の媒体は特段限定されていないので、インターネット上での誇大広告も規制対象となります(解釈運用の考え方-第32条関係)。この規定に違反した宅地建物取引業者は、国土交通大臣又は都道府県知事から監督処分を受けることがあります(宅建業法65条)。
したがって正しい記述は[4]です。