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【宅建勉強会の軌跡】第9話
~念願の住宅展示場勤務~
急に住宅展示場へ異動が決まった。
色々な営業活動をさせて頂いた【飛び込み営業時代】であったため、
まだまだ結果を残せていない消化不良のような、何だか複雑な気持ちもあったが、内心嬉しかった。
埼玉県に近い、千葉県の田舎の住宅展示場。
住宅展示場の店長は、私が2~3年目の営業マン時代に大変お世話になったS係長。
S係長には、営業のノウハウを教えてもらった。
「何で?なんで?ナンデ?」が口癖で、お客様へのプレゼンテーションは、ほぼ数回やり直しを言い渡される。
徹夜で仕上げて、S係長が出社した早朝に提出し、またダメ出しを食らう。気持ちが萎えることもあったが、S係長の描くプラン(間取り)が好きだった。
私のお客様のプラン(間取り)を描いてもらいたくて、言われたことをこなしていた気がする。
そんなS係長のご指導の下、初めての展示場営業が始まった。
お客様が、【向こうから】来場してくれることが嬉しかった。
【来てくれるお客様すべてが建築してくれる方だ】と思い込むことにした。
仲の良い先輩に聞いたら、「展示場来場のお客様はほとんどイベント目的だよ」と言われていた。
やはり【来てくれるお客様すべてが建築してくれる方だ】と思い込むことにした。
住宅展示場【初接客のお客様】のことはいまだによく覚えている。
ご契約いただいたお客様だからだ。
築15年の家に住んでいて、まだ住宅ローンも15年残っている。
ご主人一人でご来場だった。
緊張のあまり汗をかきながら【初】展示場案内をした。
その日の夜20時頃にお礼の訪問をした。初めて会った奥様が玄関先でとても驚いていた。
奥様はご主人が住宅展示場に行ったことをご存じなかった。
私は正直にご主人様が展示場でおっしゃっていたことを話した。ご主人様がお風呂から上がられて、私が玄関先にいることに気付き、やはり驚いていた。
家の中にお邪魔させて頂き、今の家を建築した経緯や、ご夫婦の育ってきた環境、趣味のこと、お子様のこと等、お話を聞いた。
たくさん聴いた。時刻は夜中の1時を回っていた。
そこから2ヶ月後にご契約となった。「75歳まで一生懸命働かないとね」とご主人様がはにかんだ笑顔でおっしゃっていた。
全話でお話ししたNPO法人のイベントにもよく顔を出してくださった。
そば打ち教室がきっかけで趣味となり、のちにお店まで出すことになった。
関わる営業マンによって、お客様の生活が一変することがある。
ここまでは私の営業人生の話であったが、次話から【宅地建物取引士の話】に入る。