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【事業】ホテルは「泊まる」場から「住む」場へ
こんにちは。春日部店の森田です。
先日、高級リゾートであるパークハイアットニセコ花園の一室が中古マンションとして売りに出されました。お値段はなんと3億6千万円。中古なのに!?とも思いますが、毎日ホテルのハイレベルなサービスが受けられてスキー場も近くて高級車の送迎付きと考えると、庶民の私には想像がつきませんが、お得・・なのかもしれません。
今ホテル業界は、泊まるところだけでなく、長期的に住める場所として新たなビジネスを展開しています。日経新聞(2021年4月24日)より、本日はその事業の例として、森ビルが手掛ける「虎ノ門・麻布台プロジェクト」をご紹介します。
平成元年に「街づくり協議会」を設立し、以降、30年という長い年月をかけて議論を重ね、平成29年には国家戦略特区法に基づき都市計画が決定。平成30年3月の再開発組合設立認可を経て、令和元年8月5日に着工を迎えたこのプロジェクトは、都市再開発事業のひとつです。東南アジア中心に中国、欧米でエクスクルーシブなリゾート開発を手掛けるアマンリゾーツと手を組み、海外の一流デザイナーや建築家による「都市の中の都市」をコンセプトにした整備を進めています。
A街区で現在建設中の高さ330mを誇るビル最上層に開業するのが「アマンレジデンス東京」。54~64階に入る91戸を住宅として、賃貸・分譲で提供するのです。このように、ホテルのブランド付物件を「ホテルブランデッドレジデンス」といいます。居住者はアマンのサービスを受けられるだけでなく、専用のスパを利用することができます。
このようなホテルブランデッドレジデンスは海外では珍しくありませんが、日本ではまだ数軒です。現在販売しているのは13住戸。専有面積は83㎡~で、価格は約4億6千万円~です。価格押し上げの理由はやはりホテルのサービスを自宅で受けられるというぜいたくな付加価値。また海外の投資家や買い手からすると、「アマンレジデンス東京」などのようにグローバルに展開している高級ホテルのホテルブランデッドレジデンスは、日本の不動産会社が供給するマンションよりも価値がわかりやすい」と見ているそうです。確かにこういったホテルは管理ももともと行き届いていますから、値崩れしにくく投資対象として魅力的なんですね。
国内の大手不動産会社も注目し始めていますが、現在は観光地を中心に、「泊まる」と「住む」の中間ともいえる「別荘」としての需要を見込んだ開発が中心ですが、今後は「アマンレジデンス東京」や「フォーシーズンズホテルレジデンス京都」のように都市部で供給が増える可能性も大きいです。
このようなビジネスが増えていくことによって、マンションの高額化傾向が一層強まることが予想されます。
サムネイル画像元(ヒルズの未来形「虎ノ門・麻布台プロジェクト」│アマンレジデンス 東京とジャヌ東京が誕生 | octane.jp | Fuelling the Passion – 車に情熱を!-)