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【お金】住まいのメンテで価値を維持する

こんにちは。住宅比較の森田です。

今回は日経新聞2020年10月31日の記事より、資産であるはずの「不動産」が「負動産」にならないよう、住まいの修繕を先送りにしない大切さをご紹介します。みなさんは、マンションと戸建てどちらにお住まいでしょうか。それぞれについて修繕を怠るとどうなるのか説明していきます。

マンションにお住まいの方は日常の維持管理、修理に備え一定額を支払っているかと思います。その金額について、首都圏の新築マンションの管理費・修繕積立金は2019年で平均2万7000円上昇しているとのデータがあります。この上昇は5年連続であり、10年前と比べて20%増となっています。原因は修繕工事の人手不足。これがコストを押し上げているそうです。しかもこの調査は新築時が対象のため、その後の資材費や人件費上昇により実際はもっと高くなっている可能性があります。かといっていきなり積立金を増額すると住人の合意が得づらいため、管理人さんは不安を募らせています。

戸建てにお住まいの方の負担も上昇傾向にあります。2人以上世帯の住居設備修繕・維持支出は2019年で平均10万8000円。こちらは10年前と比べて26%増。マンションの積立金は除外されているので戸建てのコスト上昇が顕現しています。地区10年を過ぎると100万円前後の修繕工事が必要になりますが、結婚や出産を機に戸建てを購入したことで、教育費の増加と高額修繕工事が重なる世帯が多く費用捻出に苦労し先送りにしがちなのだそうです。

住まいの修繕を放置すると売りたくても買い手が付かない物件になり、老後の住み替え、高齢者向け施設への入居など後々のライフプランが狂いかねません。

さらに注目すべきは、国が住まいの適切な管理や修繕を重視する政策へシフトしていることです。

マンションについて、2020年6月に「改正マンション管理適正化法」が成立しました。自治体が修繕計画、積立金の状況をチェックし、問題物件には指導や助言をすることができるようにしたものです。2022年までに完全施行する予定で、もし自分の住むマンションが指示を受けた場合資産価値が急落する可能性が大きいです。

戸建てについて、2015年には空き家対策特措置法が施行されました。崩壊の危険があると判断された空き家を国が取り壊しやすくしたものです。この費用は空き家の所有者に請求されますので、相続で空き家を所有しそうな方は要注意です。

対策としては、何事も早めに着手することです。

マンションの修繕費は早期にまとめて増やすよう決着させること。増額を数年おきなど先送りにしていると、負担が大きくなった頃に年金受給者になった住民から負担額増加の合意をますます得づらくなります。

戸建ては早めに工事をするか、計画的に修繕費を貯蓄すること。予防工事のほうが費用は少なくて済みますが、今すぐできない場合は建物状況調査(インスペクション)で住まいの現状を把握しておくことをおすすめします。将来修繕が必要になる箇所の優先順位などが分かるため、計画的な貯蓄が戸建ては早めに工事をするか、計画的に修繕費を貯蓄すること。予防工事のほうが費用は少なくて済みますが、今すぐできない場合は建物状況調査(インスペクション)で住まいの現状を把握しておくことをおすすめします。将来修繕が必要になる箇所の優先順位などが分かるため、計画的な貯蓄がしやすくなります。

そして見落としがちなポイントとして、適正積立を見極め、不当工事費に備える点も重要です。マンションの管理組合が不当に高い工事費を請求されることや、戸建ての修繕工事の新規参入による業者間での品質のばらつきが問題になってきています。複数の会社から見積りを取るなど慎重に見定め、必要ならばコンサルタントなど第三者の意見を聞くのも一案です。2020年9月末には住宅金融支援機構がインターネット上で、40年を見据えたマンションの修繕工事費や積立金会計収支の試算ができる無料サービスをを始めています。

家は手に入れて終わりではありません。車と同じく定期的なメンテナンスを怠らず、資産価値を維持することで相続する子や自身の次のセカンドライフをを守ることに繋がるのです。

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