いろんな比較
【住まい】老若繋げる不動産界の取り組み
こんにちは。住宅比較の森田です。近年、高齢化社会を受けて様々なタイプの高齢者向け住宅が界隈に進出していますが、最近は、高齢者同士だけでなく、外の輪を広げる取り組みもなされています。
本日は令和5年7月20日の日経新聞より、高齢者の見守りを不動産から支援する企業をご紹介します。
新時代の賃貸:多世代賃貸住宅
神奈川県藤沢市にある賃貸住宅
ノビシロハウス
は、高齢者と若者が住む多世代賃貸住宅です。偶然入居者の世代が離れているというわけではなく、両者が交流を持つための工夫で経営されています。
■若者は家賃半額
この物件、通常家賃は7万円ですが、8室中2室は半額です。SUUMOで相場を出すと、藤沢市の賃貸相場は駅至近のワンルームで約6.5万円。すぐ近くにある日大に通う学生さんにとっては相当な格安物件といえます。
■高齢者との定期的な交流を約束
この2室には、同じアパートに住む高齢者へ定期的に声をかけ、異常を感じたら管理会社へ報告、月一回のお茶会にも参加するという条件で10~20代の若年層が入居しています。
高齢者にとっては、見守られているという感覚で若者との交流は刺激になります。
企画運営会社代表の鮎川氏は、「若者には人生の晩年を見届ける貴重な機会になる。」とみています。核家族が主流になった現代の若者にとって、近所のお年寄りとの触れ合いが新しい形で提案されています。
敷地内に介護施設があるホテル
株式会社ゆずが手掛ける、
尾道のおばあちゃんとわたくしホテル
(ホームページ)は、広島県尾道市で2022年6月に開業しました。同敷地内の多機能型居宅介護事務所、
ゆずっこホームみなり
も同会社が運営し、施設に通う高齢者が自らの希望や体調に応じてチェックイン時の接客や部屋の準備を手伝っています。利用者自身、仕事をすることに、楽しさや充実感をもてるようです。
会社代表の川原氏は、「家のように多くの時間を過ごす介護施設で、外と触れる機会を持てるように」、開かれた住まいを展開。観光地として弱く、高齢者が多いという点を逆手に取り、介護スタッフが常駐するおしゃれなバリアフリーホテルは、人混みや観光疲れしがちな祖父母世代との旅行を安心で快適なものにするサポートをしています。