不動産コンサルティングの住宅比較株式会社

いろんな比較

【性能】省エネ意識と追加コスト

こんにちは。住宅比較の森田です。

6月16日の日経新聞に、今、住宅購入検討者の7割が「省エネ」を意識しているとの記事がありました。

ロシアのウクライナ侵攻でエネルギー価格が上昇し、電気代やガス代が膨らんでいる影響で、太陽光パネルや断熱窓の導入など、光熱費を抑えられる住宅への関心は高まっているようです。

民間調査の結果、住宅の購入を検討中の200人のうち省エネを意識して住まいを探している人は70%にのぼりました。一方、過去2年以内に住宅を購入した200人のうち、省エネを意識した人の割合は49.5%。

今後、住宅ローン減税要件のうえでも省エネ性能の高い住宅需要は増えそうですが、実際に家を購入するとなったとき、「初期費用や維持費が高そう」という印象の人も少なくありません。

省エネ住宅への追加コスト

国土交通省が2018年に発表した『省エネ基準への適合のための追加コスト等の試算例について』によれば、省エネ基準に適合させるために必要となる追加コストは以下のように算出されています。

mlit.go.jp/common/001270437.pdf より

この試算を見ると、戸建住宅は確かに初期費用が高く、回収期間も長いため、コストがかかる印象になります。

ただ、この省エネ基準に適合した住宅であれば、同じ予算でも、本来払うべき住宅ローン税額がかなり抑えられます。下のグラフは、年収600万円、35歳、配偶者年収100万円の人が4,000万円の新築を購入するとしたときの、本来の税額と、各省エネ基準適合時の税額試算の比較です。

これを見ると、ローン残高から所得税が0.7%控除される最大期間13年間で、支払にかなり差が出ることがわかります。設備投資の回収期間は減税面を加味すれば総合的には35年かからないのではないでしょうか。

国土交通省の試算データは2018年ですから、現在の物価や工事費用の上昇により建築費も全体的に87万円より上がっているでしょう。しかし、省エネ住宅を購入した人の4割超が「月々の光熱費が安くなった」と答えていたり、「冷暖房効率が良いため快適に過ごせる」「社会や環境に貢献できていると感じる」等、省エネ住宅がもたらすプラス面はお金以外にもあります。住宅ローン減税は、省エネ、ZEH、認定以外の新築住宅は2025年7月のものより対象外になってしまいますので、初期投資を抑えたい方は購入を早めに検討すべきかもしれませんが、人生で最大の買い物といえるマイホームはぜひ慎重に選びたいです。

カテゴリ

年別アーカイブ

土地探し・家づくりのご相談を
お待ちしております。