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宅建勉強7月29日(金)

2022.07.29

問43

宅地建物取引業者A(甲県知事免許)に対する監督処分に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。

  1. Aが、乙県の区域内におけるAの業務に関し乙県知事から受けた業務停止の処分に違反した場合、乙県知事は、Aの免許を取り消すことができる。
  2. 国土交通大臣は、Aに対し宅地建物取引業の適正な運営を確保し、又は健全な発達を図るため必要な指導、助言及び勧告をすることはあっても、Aの免許を取り消すことはできない。
  3. Aの宅地建物取引士が、乙県の区域内におけるAの業務を行う場合に、宅地建物取引士としての事務に関し著しく不当な行為をして乙県知事から指示の処分を受けたとき、乙県知事は、Aに対しても指示の処分をすることがある。
  4. 乙県知事は、乙県の区域内におけるAの業務に関しAに対し指示の処分をした場合は、遅滞なく、その旨を甲県知事に通知しなければならない。

解説

  1. “Aが、乙県の区域内におけるAの業務に関し乙県知事から受けた業務停止の処分に違反した場合、乙県知事は、Aの免許を取り消すことができる。”[誤り]。免許の取消しは免許権者だけが行うことできます。Aは甲知事免許なので、乙県知事がAの免許を取り消すことはできません(宅建業法66条1項)。
  2. “国土交通大臣は、Aに対し宅地建物取引業の適正な運営を確保し、又は健全な発達を図るため必要な指導、助言及び勧告をすることはあっても、Aの免許を取り消すことはできない。”正しい。肢1と同じく、免許の取消しは免許権者だけが行うことできます。Aは甲知事免許なので、国土交通大臣がAの免許を取り消すことはできません。なお、国土交通大臣は全ての宅地建物取引業者に対して必要な指導、助言および勧告ができるという前半の記述は適切です(宅建業法71条)。
  3. “Aの宅地建物取引士が、乙県の区域内におけるAの業務を行う場合に、宅地建物取引士としての事務に関し著しく不当な行為をして乙県知事から指示の処分を受けたとき、乙県知事は、Aに対しても指示の処分をすることがある。”正しい。取引士が監督処分を受け、その取引士が勤務する宅地建物取引業者の責めに帰すべき理由があるときは指示処分の対象となることがあります(宅建業法65条1項4号)。指示処分は免許権者でも、業務地の都道府県知事でも可能なので、乙県知事が、Aに対しても指示の処分をすることはあります。
  4. “乙県知事は、乙県の区域内におけるAの業務に関しAに対し指示の処分をした場合は、遅滞なく、その旨を甲県知事に通知しなければならない。”正しい。自身が免許権者ではない宅地建物取引業者に指示処分や業務停止処分をした都道府県知事は、免許権者に処分した旨を通知しなければなりません(宅建業法70条3項)。よって、乙県知事は甲県知事に対して指示処分した旨を通知する必要があります。
    したがって誤っている記述は[1]です。

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