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宅建勉強6月9日(木)

2022.06.09

問13

建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 区分所有者以外の者であって区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して議決権を行使することはできないが、意見を述べることはできる。
  2. 最初に建物の専有部分の全部を所有する者は、公正証書により、共用部分(数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分)の規約を設定することができる。
  3. 共用部分は、区分所有者全員の共有に属するが、規約に特別の定めがあるときは、管理者を共用部分の所有者と定めることもできる。
  4. 管理組合法人を設立する場合は、理事を置かなければならず、理事が数人ある場合において、規約に別段の定めがないときは、管理組合法人の事務は、理事の過半数で決する。

解説

  1. “区分所有者以外の者であって区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して議決権を行使することはできないが、意見を述べることはできる。”正しい。区分所有者からマンションを借りて住んでいる人のように、区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合に、集会に出席して意見を述べることができます。しかし、議決権の行使はできません(区分所有法44条1項)。
  2. “最初に建物の専有部分の全部を所有する者は、公正証書により、共用部分(数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分)の規約を設定することができる。”[誤り]。最初に建物の専有部分の全部を所有する者(デベロッパや分譲業者等)が、公正証書によって設定できる規約は、規約共用部分に関する定め、規約敷地の定め、敷地利用権の分離処分ができる旨の定め、敷地利用権の持分割合に関する定めに限られます。よって、廊下や階段のような法定共用部分の規約を設定することはできません(区分所有法32条)。
  3. “共用部分は、区分所有者全員の共有に属するが、規約に特別の定めがあるときは、管理者を共用部分の所有者と定めることもできる。”正しい。共有部分は区分所有者全員の共有に属しますが、規約に定めることによって、一部の区分所有者や管理者を共有部分の所有者とすることができます(区分所有法27条1項)。
    管理者は保存行為、集会の決議を実行すること、規約で定めた行為をすることができますが、その他の行為を行うには集会の決議によらなければなりません。管理者を所有者として定めておけば、その共用部分については管理者が単独で管理行為を行うことができるので都合が良いです。なお、実際に所有権の移転登記が行われるわけではありません。
  4. “管理組合法人を設立する場合は、理事を置かなければならず、理事が数人ある場合において、規約に別段の定めがないときは、管理組合法人の事務は、理事の過半数で決する。”正しい。管理組合が法人である場合には理事と監事の設置が必須となります。理事とは管理組合法人の業務を執行をする自然人です。理事が複数人の場合、規約に別段の定めがなければ、その過半数で管理組合法人の事務は決定します(区分所有法49条1項・2項)。
    したがって誤っている記述は[2]です。

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