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宅建勉強5月14日(土)

2022.05.14

問23

住宅用家屋の所有権の移転登記に係る登録免許税の税率の軽減措置に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 個人が他の個人と共有で住宅用の家屋を購入した場合、当該個人は、その住宅用の家屋の所有権の移転登記について、床面積に自己が有する共有持分の割合を乗じたものが50㎡以上でなければ、この税率の軽減措置の適用を受けることができない。
  2. この税率の軽減措置は、登記の対象となる住宅用の家屋の取得原因を限定しており、交換を原因として取得した住宅用の家屋について受ける所有権の移転登記には適用されない。
  3. 所有権の移転登記に係る住宅用の家屋が昭和57年1月1日以後に建築されたものであっても、耐震基準適合証明書により一定の耐震基準を満たしていることが証明されないときは、この税率の軽減措置の適用を受けることができない。
  4. この税率の軽減措置の適用を受けるためには、登記の申請書に、その家屋が一定の要件を満たす住宅用の家屋であることについての税務署長の証明書を添付しなければならない。

解説

本特例は、下記適用要件をみたす登記について登録免許税を軽減する措置です。軽減される対象は、所有権保存登記、所有権移転登記(売買・競落に限る)、抵当権設定登記の3種類です。

  1. 個人の住宅用家屋についての登記であること
  2. 家屋の床面積が50㎡以上であること
  3. 新築又は取得後1年以内に登記を受けること
  4. 中古住宅の場合、一定の耐震基準に適合していること又は昭和57年1月1日以後に建築されたものであること
  1. “個人が他の個人と共有で住宅用の家屋を購入した場合、当該個人は、その住宅用の家屋の所有権の移転登記について、床面積に自己が有する共有持分の割合を乗じたものが50㎡以上でなければ、この税率の軽減措置の適用を受けることができない。”誤り。区分所有建物のように家屋が複数者の共有に属する場合でも、その家屋全体で住宅用部分の床面積が50㎡以上あれば、共有者全員が軽減措置の適用を受けることが可能です(租税特措法令42条2項)。
    例えば床面積70㎡の住宅を2人で持分2分の1ずつで共有していた場合、「床面積に自己が有する共有持ち分の割合を乗じたものが50㎡以上」という条件だと「70㎡×1/2=35㎡」になってしまい、適用が受けられなくなってしまいます。自己の共有持分に関係なく、床面積50㎡以上ならば良いということです。
  2. “この税率の軽減措置は、登記の対象となる住宅用の家屋の取得原因を限定しており、交換を原因として取得した住宅用の家屋について受ける所有権の移転登記には適用されない。”[正しい]。所有権移転登記の原因は売買または競落である必要があります。交換を原因として取得した住宅用の家屋について受ける所有権の移転登記には適用されません(租税特措法令42条3項)。
  3. “所有権の移転登記に係る住宅用の家屋が昭和57年1月1日以後に建築されたものであっても、耐震基準適合証明書により一定の耐震基準を満たしていることが証明されないときは、この税率の軽減措置の適用を受けることができない。”誤り。昭和57年1月1日以後に建築されたもの又は一定の耐震基準に適合していることに適合する場合、適用を受けることができます。昭和57年1月1日以後に建築された住宅用家屋であれば、耐震基準適合証明書の有無にかかわらず措置の適用を受けることが可能です(租税特措法令42条1項2号イ)。
  4. “この税率の軽減措置の適用を受けるためには、登記の申請書に、その家屋が一定の要件を満たす住宅用の家屋であることについての税務署長の証明書を添付しなければならない。”誤り。本問の税率軽減措置の適用を受ける場合には、税務署長の証明書は不要ですが、要件に該当する家屋であることについて市町村長(東京23区は区長)の証明書が必要です(租税特措法令42条1項)。

したがって正しい記述は[2]です。

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