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【空地対策】自治体の空地緑化政策
こんにちは。住宅比較株式会社の森田です。
現在日本では人口の減少に伴い空地・空家の増加が問題となっています。相続した人が住まない場合そのまま放置され、火災や不法投棄の原因になってしまうのです。特に大阪は密集市街地と呼ばれ、古い木造建築が立ち並び延焼の危険性が高いとされています。
そんな大阪の空地対策を日経新聞(2021年4月5日)より紹介します。
一般社団法人「グッドラック」は空き地だった住之江区北加賀屋の宅地150㎡に土を入れ、2012年7月に第一貸農園「みんなのうえん」を開園。その後第二農園を開園、さらに2020年4月には寝屋川市にも貸農園を開園しました。
寝屋川市は大阪全体の問題である老朽化した空家があり、所有者は撤去費用を出せずにいました。これも空家が放置される一因です。そこで市の仲介で協力したグッドラックが市の補助分以外を負担する代わりに土地を安値で借り受けたのです。
この貸農園は農薬を使用しないこと以外決まりごとがなく、農具も完備されています。農地を借りた人は手ぶらで畑にきて農作業をすることができ、併設されたピザ窯やBBQスペースで採れたての野菜を食べることもできます。
この貸農園ができたことで空き地だったときよりも防災性が向上、土地利用の選択が広がりました。空家撤去モデルの一つとして期待されています。(画像元:みんなのうえんHP)
埼玉県でも柏市が空地の緑化をめざして「カシニワ制度」を設けています。
市が放置されている空地に手を加え、畑にするだけでなく、「庭」としてガーデニングやフリーマーケットの場として提供しています。
空地、空家は売れない、処分に困るといった課題がありましたが、誰かの所有にするのではなく共有して活用することで、解決への光が見えてきそうです。