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【市場】中古住宅、今後の展望

こんにちは。住宅比較の森田です。

今年上半期の首都圏中古住宅市場は、価格上昇に対して販売戸数は維持される状況でした。

今後の中古住宅の価格推移、成約戸数の展望はどうなっていくのか、住宅新報よりご紹介します。

中古マンションの2024年上半期

2024年上半期首都圏の中古マンションの平均成約価格は上昇傾向が続いている中、成約戸数は前年同期より増加した。特に都心3区(千代田区、中央区、港区)では、2024年3月から平均成約価格が1億円台に入ってからも成約件数は前年同期比で増加し続けています。

中古戸建住宅の2024年上半期

中古戸建住宅も同様に、平均成約価格が連続上昇し、2011年以降の最高水準となりましたが、成約戸数は2年ぶりに7000戸台に戻ってきました。住宅品質への保証サービスが充実していることや、リノベーションの活性化に向けた事業環境の整備が着実に進んでいる中、建築費や人件費などの高騰によって中古戸建の割安感がさらに高まってきていることが読み取れます。

2024年下半期の新築マンション供給

新築マンションの供給量は、不動産経済研究所の発表によると下半期で19,000戸(前年同月比約16%増)、年間供給量は約28,000戸(前年同月比約4%増)の見込みです。

利便性が高いマンション用地が値上がりしている中、世界的なインフレや円安による資材高、職人不足による人件費の増加などで建築費も高騰しているため、新築分譲マンション価格はしばらく高止まりの状況が続く可能性が高いです。

中古市場の価格推移予想

中古マンションの価格は新築マンションとの連動性が高まっていることを踏まえると、2024年下半期は局地的に価格調整が増える可能性があるものの、全体的には依然として現状の高い価格水準を維持し、概ね横ばいで推移すると推察されます。

一方、中古戸建市場は、中古戸建の取引環境が着実に整備されつつある中、建築費や人件費などの高騰によって中古戸建の割安感がさらに高まってきており、今後も中古戸建の需要性は堅調に推移する(上昇する)と予測されます。

住宅ローンの金利については、日本銀行が当面は更なる金利引き上げを行わないと発表しているため、しばらく変動金利は低位に推移すると予想されています。

まとめ

中古住宅流通市場は、価格の高止まりによって成約件数はやや減少しながらも、依然として堅調に推移すると見られています。

一昔前は、「中古」という響きからも家を買うなら新築マイホームがいい、という考えが主流だったと思います。しかし、現在は空き家問題とともに深刻な土地不足でなかなか思う土地が見つからなかったり、いざ見つかっても建物との予算が合わなかったりで、家探し迷子になっている方は多いです。最近街では、一戸建ての新築現場よりも、大手メーカーの分譲住宅地をよく見かけます。中には広大な分譲地で小さな街のような分譲地もあり、近所も含めた生活イメージがわく物件もたくさんあります。

また、リノベ物件の供給量も増えており、広告でも新築のような内装で築年数を見ると昭和後期や平成初期だったりして驚くことがあります。建物自体は古くても、構造上に大きな欠陥がない場合、ゼロからの建築と比較すると、建築費高騰の観点からも中古住宅はむしろ家探しのメイン選択肢に入ってくる水準になってきています。

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