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【お金】住み替えの注意点

こんにちは。住宅比較の森田です。

新型コロナによる在宅ワーク増加の影響から、仕事と住環境の両立を求めて都心より郊外へ住み替えを検討する方が増えています。今回はそんな買い替えを検討する方への注意点を、2021年7月10日の日経新聞よりご紹介します。

①売却益への課税

マイホームを売却した場合3,000万円が課税客体(税をかけられる金額)から控除されますが、3,000万円を上回った分譲渡所得として税金が課せられます。この税率は保有期間によって変わります。

(1)保有5年以下:税率39.63%

(2)保有5年超:税率20.315%

(3)保有10年超:3,000万円控除後6,000万円以下の部分まで税率14.21%

「期間」は売却した年の1月1日で計算します。2021年中に売却する場合、取得日2015年12月31日以前は5年超の「長期」、2016年1月1日以降は「短期」とみなされます。また、住宅ローンの残りが売却した金額より多い場合、ほかの所得と損益通算できる特例があります。所得が3,000万円以下の方で売却先が家族でない方は対象になる可能性がありますので税理士に相談してみましょう。

②売却が先か購入が先か

売るのが先か、買うのが先かによってそれぞれメリット・デメリットがあります。

【売却先行の場合】売却代金からローンの残りを引いた「手元資金」が確定するので新物件への資金計画が立てやすくなります。デメリットとして新居が見つかるまで仮住まいが必要になり、仮住まいの為だけの引っ越し代金・敷金・家賃が別途かかりますよね。ある程度購入物件に目星がついている方が向いているでしょう。

【購入先行の場合】仮住まいの負担がありませんし、現物件は空きの状態で内覧に出せますので買い手の母数が上がるでしょう。一方住んでいた家が売れるまでは維持費が発生し続けます。早く売らなきゃ、という焦りから安く買われてしまう可能性もあります。最大のリスクは「二重ローン」です。ローン全体の返済額は収入の30%を目安に設定されるのが一般的なため、年収800万円の場合、二重ローンの限度は合計年240万円、月20万円まで。つまり現在のローンが月11万円とすると、新規ローンは月9万円が限度額となります。さらに半年以内に住んでいる家を売却できなかった場合、「フリーローン」扱いで金利が高くなってしまう場合があります。二重ローンにする場合は年収が高く、預貯金も十分で現在の住宅が残りのローンより高く売れる方に向いているといえます。

買換え特例で税金を繰延する方法もあります。売却金額の方が購入金額より少ない場合はその譲渡がなかったものとして課税されません。しかしこの特例は売却と購入をほぼ同時に進めていく必要がありますし、3,000万円の特別控除や長期保有の減税を受けられなくなります。

③引っ越し先の物価や維持費の出費

都心から郊外へ引っ越す場合、基本物価は安くなる傾向にありますが、観光地化された地域だと大差がないことも。今まで都心では必要なかった自家用車が必要になってくる場合は駐車場代やガソリン代もかかってきます。固定資産税、住民税などの市町村税は物件や地域によって変わってきます。このあたりの出費も資金計画の視野に入れておかないと、思っているより苦しい資金繰りになる危険性があります。

住み替えをご検討の方は、上記3点に気を付けて、無理のない在宅ワークへの移行を計画していただければと思います。

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